進撃の社畜

ブラック企業を全て駆逐してやる

法律では「社員=株主」であって、従業員は社員でない

会社は誰のものかと聞かれると、社長とか、株主、社員、お客さんなどの答えが出てきそうだが、法律では、社員のものである。
ただし、ここでいう社員とは、会社で働く従業員を指すのではなく、株主のことになる。会社は、株主のものである。
社是に「社員を幸せにする」と書いてある会社があり、この会社は従業員思いのいいところだなと思ったのは、今となってはいい思い出だ。
「社員を幸せにする」の本当の意味は、「株主を幸せにする」ことを指して、多く株式配当を出すという意味だ。

 

法律上では、社員とは株主のことを指し、会社で契約して働いている人は従業員という名称で区別されている。
会社努めしていると、従業員を社員と呼んでいることが多く、僕は雇われているだけなのに社員だと思っている時があった。僕だけでなく自分のことが社員だと思っている人は多いのでは無いか。
従業員というのは、法律上では会社の構成員ではなく、会社が雇っている人に過ぎない。会社が儲かったとしても、株主である社員に還元される。
会社は利益を上げるための組織である。従業員に高い給与を払うと利益が上げにくいので会社の目的からそれる。利益が出たとしても従業員に還元されない仕組みになっている。
利益は、社員である株主に還元される。


会社では、意図的に従業員を社員と呼んでいる気がする。従業員があたかも社員であるかのように言われていて、社員である従業員は、会社のために尽くして当然のような主張される。
従業員がそれぞれ個人経営者として仕事に取り組むことが求められる。新しいことに挑戦して会社に利益を上げて、会社を大きくすることが当然のことであるかの様に言われる。
従業員はただ雇われの身であるため、会社に尽くして利益を上げても、給与が増えることもない。
本来なら、従業員は雇われでしかないので指示どうりに仕事をして給与を貰うだけでいいはずだ。会社に尽くす必要もないし、プライベートを優先するのも当然だ。


年功序列や終身雇用があり、長く務めると退職金が多く貰えた時代なら、従業員でも会社に尽くすことが少しは理解できる。従業員を一生にわたって雇い生活が維持できる給与を支給していた時代なら、従業員はただの雇われではないと言えるかもしれない。
今はそのようなことを保証できる会社が無くなりつつ有る。大手でも早期退職者を募集したりリストラをすることがある。会社が存続できる保証もないので、一生従業員を雇い養うのは不可能になっている。
また、生活が維持できる給与を支給できる会社も少なくなっているので、転職も当たり前の時代になっている。従業員と会社の契約は一時的になっているので、社員と従業員は使い分けるべきだと思う。


今でも、従業員にオーナーシップを持って仕事に尽くすことを求めるなら、従業員に株を渡すべきだ。株を渡すことで、法律上も社員になるし利益が出たときは配当を受け取ることができる。
もしくは、管理職手当を付けたり会社のお金を使う権利を持たせるべきだと思う。
そのようなことをせずに、雇われの報酬としての給与しか払わないのにオーナーシップをもって私生活を犠牲にして仕事をすることを求めるのは都合がよすぎる。従業員にとっては、損失でしかない。
仕事をする際、自分が社員か従業員なのか知ったうえでするべきだと思う。雇われとしての給与しかもらっていない場合は、オーナーシップなんか持たずに、必要な仕事だけしていれば十分だと思う。
オーナーシップを持つのにふさわしい報酬をもらってからでも遅くない。

法律では、社員は株主を指して、従業員ではない。これらを混同しないようにしよう。混同すると安い対価で、都合よく使われるから危険だ。
雇われでしかない従業員のことを社員と呼んで、会社に尽くすことを求める経営者は信用してはいけない。