金持ちの高利貸しが似ていると思う。金持ちは良い印象を持たれるが、高利貸しは悪い印象が持たれることに違和感が有る。
テレビを見ていると、金持ちが良いことだと言わんばかりの番組を見かける。
月旅行に何億もかけることが持てはやさせる。お年玉で、1億円を配る人を褒める。高級車や美術品をコレクションする人を取り上げていて、こうしたことを肯定的に捉えている。
これだけお金を持っている人は従業員を雇っている経営者であったり、資産家でお金を運用して利益を得ている人が殆どだと思う。
こうした金持ちは持てはやさせるが、闇金などの高利貸しは、悪い印象しか無いことに疑問を持つ。やっている事の本質は同じだ。
テレビ関係者も高所得者が多いから、金持ちを肯定的に捉える様な価値観が有ると都合がいいのだろう。
闇金は、貸したお金に高い金利を付けてお金を稼いでいる。
一方で経営者は、従業員を働かせて得た利益の何割か会社が取って利益を上げている。利益をたくさん上げるには会社の取り分を高くする必要がある。
社長が、何十億もかけて旅行したり、高級車や美術品のコレクションに多額の資金を使っている企業は、労働者から搾取する割合が高すぎる。やっている事の本質は、暴利でお金を貸し付けて利益を得ている闇金と同じだ。
確かに経営者が利益を出すきっかけを作ったことに間違いは無いが、会社の利益は従業員が生み出している。
特定の個人だけが稼ぐ社会は異常だ。もし、社長が旅行や仕事に関係のない高級車や美術品のを買うなら、従業員や客の承認をとるべきだ。
他には、ワンマン企業では株式配当が6％近い企業がある。ワンマンなので株の殆どが社長の一族が所有している。
株式配当を出すときにも、株主総会や経営者の一存で決めるのでなくて、従業員に会社の利益が何に還元されているか示して承認を得るべきだと思う。
承認が取れないなら、配当が出ない位でいい。
会社の肝心な数字を伏せておいて、従業員には「会社に尽くせ」とか「プロとして仕事しろ」と言うのは、余りも不誠実であるとしか言えない。
従業員に尽くして欲しい、プロとして仕事をして欲しいなら、労働者にどの程度還元して、経営者や株主にどの程度還元しているか示すべきだ。
利益は、経営者や株主が持っていくのに、従業員は仕事を頑張っても利益が受け取れない仕組みにしているなら、従業員は会社に尽くす価値が無い。
不誠実な会社では、従業員も不誠実な働き方で良いはずだ。出来るだけさぼって、経営者の前では、頑張っているフリだけしていればいい。
他にも僕は、経営者が業務に関係の無いことに使うなら、従業員の給与を上げたり、社会貢献に使うべきだと考えている。
従業員が年収数百万で働いているのに対して経営者が何十億も稼いでいるのに違和感がある。本来の人間の能力に大きな差は無いと聞いたことが有る。
大体、優秀な人と、そうでない人の能力差は1.5倍位の開きしかないとのことだ。経営者と従業員の給与を同じにしろとは言わないが、倍くらいになる様にしたらいいと考えている。
経営者が自分の給与を上げたいなら、従業員の給与も上げるべきだ。例えば、経営者が1億の報酬が欲しいなら、従業員の給与を5000万円まで上げる努力をしてもいいと思う。
現状だと経営者が1億儲けても、従業員は数百万の報酬しか受け取れていない。残念なことに、経営者は更に、従業員から搾取しようと努力している。
そもそも、日本にいて年に1000万円もあれば、十分贅沢な暮らしができる。それ以上稼ぐのは、エゴの世界でしかない。無駄に豪華な家に住んり、普段使わないものを買う為に使うだけだ。
1000万円以上稼いだ分は社会貢献に使うのもいい手段だと思う。例えば、会社が提供しているサービスやものの値段を下げたら、所得が少なくても、豊かな生活が出来るようになるはずだ。
会社を経営して儲けている人が、仕事以外のことに莫大なお金を使うことを称賛するのでなく、従業員や社会に貢献する為に使えと言ってもいいと思う。
そうした経営者がいる企業のサービスの価格設定が高すぎる可能性が高い。その企業で働く従業員も搾取され過ぎている。
その企業に関わる人が損していると考えてもいい。
