非正規社員の9割が不安と言ったニュースが飛び込んできた。
非正規が不安だったら正社員も不安だろう。
非正規と言えば給与が安い。雇用が安定しないだから不安だと言ったことだと思う。
正社員も給与が安い人が居る。本給が安く、手当もロクに付かない。
既婚者なら常にお金に困っている。足りない分は、残業代を稼いで支払いをしている。
生活費を払う為の残業なので、長時間労働しても常にプラマイゼロの生活を強いられる。残業が出来ないとなれば、支払いが出来ない不安は常にある筈だ。
ローンを抱えている人は節約しようがない。給与が少ない月は返済しない訳にはいかない。
雇用が安定しているのが良いとも思えない。
雇用が安定しているのは給与が安くて常に退職者が出て人手不足の会社だったりする。
安定していると思っていたら、ただ単に条件が悪くて雇用を守らざるを得ない状況の会社だったりする。
こんな会社では、非正規より給与が安いが、一応正社員なので責任だけ有るかの様に扱われる。
一方で、雇用条件が良い会社だと、辞める人が居ない。年齢に応じて給与が上がるので仕事が出来ない正社員は早期退職制度で自主退職に追い込まれる。
なので、必ずしも雇用が安定していることが良いことだと思えない。
正社員で安い給与で働いても、大した年金が貰えない。
昇給が無くて初任給のまま年齢だけオッサンになる正社員も居る。
安い給与で長年働いても年金は少ない。
年金の仕組みは給与の2割を企業と折半で納める。50年働き続けたら10年分の給与が貯まる。
定年から平均寿命までおよそ20年になる。1年間に貰える年金は現役の給与の半分くらいになる。
安い給与の半分しか年金が貰えない。もちろん、退職金も少ない。
正社員が安泰だとは思えない。
一方で、非正規社員でも期間工なら手取りが30万円超える。ボーナスもある。
寮が完備で、生活費も安く抑えれる。生活費を払うだけなら、貯蓄は増える一方だ。
正社員が安心と思っているのは、昔はどこの会社も人手不足で、終身雇用＋年功序列で会社で働き続けると収入が増えて退職金も貰えた。
その頃に出来た世間の価値観に過ぎない気がする。
正社員が安心と言うのは時代遅れの価値観でしかない。
そもそも、雇用が安定しないのは不安なんだろうか。
会社理由で解雇されたらすぐに失業保険が出る。税金や保険の免除も受けれる。
資産が無くても、何か月かは自由に過ごす機会がある。
雇用が安定してしまったら、自主的に退職しないといけない。退職を申し出たら引き留めに合う。
十分な資産が無ければ、残っても良いかと思ってしまって、ダラダラ正社員を続けていたら1カ月すら自由にならないまま立派なオッサンになってしまう。
お金のリスクに目が行くが、自由時間が持てないリスクがある。
お金のリスクなら最悪、生活保護が有るが、失った時間は取り返せない。
正社員は安心という幻想にすがって、大して給与は貰えない。自由時間を得ることなく老人になってしまう不安がある。
結局のところ、非正規社員は不安なのも理解できるが、正社員も安心だとは言えない。
