進撃の社畜

ブラック企業を全て駆逐してやる

小判の純度とインフレは関係ない

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慶長金は金の含有量が約86%でしたが、新しく作られた元禄金は約56%と決められ、1枚の金貨に含まれる金の量を約30%減らした。
残りの材料は、銀を使った。元禄金には約43%の銀が含まれていて、実際には金と銀が半分ずつの貨幣だった。
元禄大判については慶長大判よりも約20%引き下げた。宝永の改鋳は極端だったため激しいインフレが起こった。


インフレが起こった理由は、小判1枚当たりの金の含有量が下がったので、小判の価値が下がったことだと義務教育で習った。
今思うと間違いである。本当のインフレの原因は小判の枚数が増えたからである。
金の量はほぼ一定なので、純度が下がった分、小判の枚数が増えた。市場に小判の枚数が増えると、1枚当たりの価値が下がる。
枚数が増えたことこそが、インフレの原因である。


現代社会に当てはめると分かり易い。小判の質が下がったことがインフレの原因というなら、紙幣の質が同じなら、いくら刷ってもインフレが起こらない。
現代の技術なら、同じ紙幣を大量発行することは可能で、いくら刷ってもインフレが起こらなら、政府がお金の発行益だけで予算を組める。税金を取る必要もない。
今となっては、お金は紙幣でなくて、ただの数字になっているので、数字を打ち込めば、お金がいくらでも生み出せる。
労働なんてしなくてもお金が勝手に入ってくる仕組みも出来る。必要な仕事だけが残って無駄な仕事に苦しむ労働者は居なくなる。
お金の質が同じなら物価が変わらないなら、こんなに都合がいいことは無い。
実際には、お金を大量に発行するとインフレが起る。インフレ率が一定以上になると、デフォルトしたとみなされるので、大量に発行することはできない。
税金を取って予算を組んでいる。働いて対価を得るのも無制限にお金が発行できないからである。


インフレの原因は、お金が増えることである。お金自体の質は関係ない。