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国債について

国債についての理解が間違いることが多い。。
国債は銀行が買い取っている。だから、預金を超えると誰も国債を買ってくれないから、政府は破綻する。もしくは高金利で海外に買ってもらうしかない。
そうなれば、高金利の支払いで日本はジリ貧になっていく。
だから、国債の残高を減らさないといけない。なんてことを考えていた。完全に財務省理論に考え方を汚染されていた。

現実は、国債は無制限に発行できてしまう。過去の国債残高を見ると跳ね上がっていることが分かる。明治時代は1億円ほどしかなかった。
現代では1000兆円を超えている。国債残高が増えて、まずいことが起こるなら、何か起こってないとおかしい。
国債残高が増えるとインフレになるといわれているが、毎年国債は増えているがここ30年インフレどころか、デフレに苦しんでいる。
国債金利が上がるとも言われるが、2020年はマイナス金利である。むしろ、国債残高が1000兆円未満の1990年代の方が金利が高い。
国債残高が1000兆円超えて起こったことがあるとすれば、預金残高がずいぶん増えたなと実感するくらいだろう。
そもそも、国債はどのようにして出来ているのだろうか。

身近なところから話すと、個人同士のお金の貸し借りをしているとする。
Aさんは、Bさんに50万円借りていて、BさんはAさんに100万円借りているとする。
となると、Aさんは資産として50万円の貸付金があり、負債として100万円の借金がある。Aさんは負債が50万円ある。
Bさんは資産として貸付金100万円あり、借金は50万円なので、純資産が50万円である。
ここでいえるのは、Bさんが50万円の資産が有るのは、Aさんに負債が50万円あるからで、2人の資産をたせばゼロになる。
誰かの資産は誰かの借金である。

銀行にお金を借りる際にも、個人で3000万円を借りる際には、個人は口座預金として3000万円の資産を持つ代わりに3000万円の借用書を負債として持つ。
銀行は、借用書を資産として、負債として3000万円の口座預金を持つ。
このときに3000万円の資産の裏付けは無い。銀行が3000万円の口座預金を発行していることになる。

普段使っているお金も、日本銀行券であり、日銀の借用書である。1万円札は日銀が1万円借りた証明である。
その1万円を銀行に持っていけば、1万円分の口座預金に交換してくれる。
逆に口座から1万円を引き出すと預金が減る。
銀行は預金を1500兆円ほど保有しているが、そのお金は、銀行で紙幣として置いていない。膨大な量になるので管理が大変だ。
銀行は日銀にお金を当座預金として預ける。日銀はデータとしてお金を管理している。
個人では日銀の口座はもてない。

預金が1500兆円ほどあるといわれているが、この預金は誰かの資産である。資産に対して負債がある。
預金の負債は国債である。
政府は国債を発行するが、日銀が買い取ってお金に変えている。それを政府が公共投資などをした際の支払いなどに使われている。
国債は換金されて、誰かの口座に振り込まれる。これが銀行に預けられている預金になる。国債である政府の借金が増えると、預金も増えることになる。手持ちの現金になるかもしれないが、何からの形で民間の資産が増える。
2020年は一律の給付金が配られるがこれを例に上げると、政府が給付金を配るために、国債を12兆円発行して給付金として10万円ずつ振り込まれる。振り込む額は12兆円になる。
国債として政府の借金が12兆円増えて、預金として資産が12兆円増える。
国債が増えると、民間の資産が増える。

国債は国会議員の意思によって発行される。今回も政治家が給付金を配ると決めてから国債が発行された。
同様に国会議員が発行すると決めたら発行される。国債が発行されたら、誰の預金が増える。
国債の裏付けになる資産は無い。理論的には無制限に発行できる。だからといって無制限発行してはいけない。
裏付けがあるとすれば、国民の生産量になる。生産しきれない量の国債を発行されると、支払いは出来るが、製品やサービスの量が足りないので、使い切れない。
生産が追いつく分には、いくらでも発行できる。

本来なら550兆円の生産が可能だとする。
今年は売上が落ち込んで、500兆円になる見込みなら、政府が50兆円国債を発行して足りない分を埋め合わせすればいい。
本来の生産量を減らさないで済む。
そうすれば、誰の収入も下がらないで済む。資産が増える人も出てくる。
残念なことに、日本政府はこうしたことをやりたがらない。

財務省プライマリーバランスの黒字化なんてふざけたことを言っている。
国債の発行額を減らす。国債残高まで減らそうとしているからである。
どうなるのか、発行額が減れば、生産が減ったときに埋め合わせが出来ない。本来の生産能力を発揮できない年もある。そうなれば、給与も下がる。
国債発行を減らすと、民間の収入が減る。
国債残高を減らす行為は、預金などの民間の資産を減らす行為である。仮に国債残高を100兆円減らしたら、誰かの資産が100兆円分無くなる。
誰かの負債が誰かの資産になるのだから、借金が出来るところがして、資産を増やすことで豊かになれる。
借金が容易に出来るのは政府である。市場の供給量を越えない限りは、国債は理論上無制限に発行できる。自国通貨の発行が可能なので、借金を返済したときはいつでも出来る。
政府には寿命が無い。返済が1000年先でも問題ない。容易に借金できるところが率先して借金をするべきだろう。

政府以外にも民間が借金をする手があるが、消費税増税で消費が落ち込んだところで借金してまで事業をしたいと思える人は少ない。
借金はリスクになるので返済したい人が多いと思う。
民間で借金をして事業をする方が健全ではあると思うが、出来ない状況にしているのも政府である。
政府が率先して借金しないなら、消費税を撤廃して「借金してもいいよね」と思える方向に持っていくべきだろう。

現状だと国債の発行を渋る。増税はする。その結果消費が落ち込んでも、増税による影響を認めない。更に増税しようとたくらんでいる。
こんな状況では、収入は増えない、資産も増えないのは当然で、消費もしたくない人が増える。
売上が落ち込んでも、回復が遅れるの繰り返しになってしまう。それを避けるためには、国債を発行してみんなに配って消費を刺激するしかない。
国債は理論上は無制限に発行できる。なので、お金の出回る量が、GDPを下回らない程度には発行するべきだろ。