進撃の社畜

ブラック企業を全て駆逐してやる

何がめでたい

子供ができるとめでたいと言う習慣がある。確かに資産家の家の子供ならめでたいだろう。何にもしないまま大人になっても、賃金労働をして下らない仕事はせずに済む。嫌な上司や経営者に酷使されることもない。経済力で、経営者をこき使う側に回れる。その経営者は労働者を酷使して資産家に利益をもたらす。悲惨なのは、労働者の家系に生まれた子供である。真面目に学校を出て、就職して働くだけなら、永遠に資本家を儲けさせて、経営者を儲けさせて、ついでに政府に税金を納めるだけの人生になってしまう。 労働者の子供なら、英才教育を行うだろう。社畜精神のだが、本人にとって損失でしかない。子供も親の言うことを聞いて、目標である、労働者を目指す。残念なことに、目標を達成しても報われない運命にあるわけだ。労働者なんかやっても、搾カスほどの給与しかもらえない。資本家や経営者が労働から天引きする。ついでの税金も天引きされてやっと、本人の口座に振り込まれる頃には、わずかな金額になっている。高い給与をもらおうと思って頑張るだけ無駄である。利益を上げたところで、経営者が天引きするので、労働者の元には僅かなお金しか残らない事実に変わりはない。仮に100億円儲けさせたとしても給与として1億円も振り込まれないだろう。雇われとして頑張るだけ無駄である。利益を還元しない経営者は、頑張る労働者にもっと頑張れと要求する一方だろう。100億円儲けさせたら次は200億円といくら儲けさせても、もっと、もっとと要求する額が増えるだけだ。一方で給与は僅かしか増えない。給与を上げてしまうと、利益が減ってしまう。今後生活出来るだけの資産をもたせてしまうと、給与でコントロールできない。お金があるから、仕事を辞めてしまったら酷使ができない。逃げられない為にも、給与は、生活出来るが自由になれない程度の金額に設定される。それ以上の利益はすべて資本家や経営者に分配される。労働者の子供は、賃金労働から逃げれないだろう。 労働者の子供は、成人になる前から、労働者に成る為の訓練を受ける日々である。人生が面白いと感じるのは、小学校に入学するまでだろうか。それまでは、好奇心ややりたいことが沢山あった。発想力も豊かだった、学校で試験を受け、下らないイベントに参加するたびに、好奇心を失っていく。いつしか、労働者に成るしか生きる方法がないとも思い出す。義務教育が終わる頃には、労働者に成る為に可能な限り高等な教育を受ける。要は偏差値の高い学校に入ろうとする。受験勉強で必死に頑張り、進学した後も卒業する為に、勉強していい成績をとることで、いい会社に就職しようとする。就職した後も、経営者や資本家を儲けさせる為に必死に働いて、わずかな給与を受け取りながらなんとか生活をする人生に成る。子供の親も、いい教育を受けさせて賃金労働者に育てる為に多額の教育費を払う。その教育費も労働賃金から払う。親も子供に無駄な教育でなくて高等教育を受けさせる為に長時間労働をするわけだ。親子揃って不幸になる。 何がめでたいのか分からない。いい時代に生まれてきたので、やり方によっては子供が幸せな人生を歩めるが、今の親に成る労働者を見る限りは、ほとんどの子供は不幸な労働者人生を歩むだろう。労働者の子供が生まれるたびに、お悔やみ申し上げますが正しい。 子供が生まれてめでたいと言いたいなら、子供が働かないでも生きていける方向に努力するべきだろう。自力で稼ぐ方法を教える。節約について教えて、投資について教える。学校に行きたくないなら行かない選択もさせる。高校や大学に行かせるお金があるなら、子供にあげて自由な時間を買わせる。可能か限り働かないで済む努力をしないと、子供が生まれた時にめでたいとは言えない。