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ドリームロードという商品は高金利に見えるだけかもしれない

ドリームロードという商品を生命保険の営業マンから進められた。
最初にドリームロードって名前を聞いた時は、おちょくられているとおもった。
日本人が一番、頭が悪くなる時期が中学2年生の夏休み中だと言われている。ドリームロードって名前は、今どきの中学2年生でも付けない。
実際に資料を貰った時に、ドリームロード実際に存在する商品であることを知った。


ドリームロードという商品は、大雑把に説明すると「円建てで払い込んだ金額は、指定通貨に換算したうえで日本国債よりも金利の高い「アメリカ合衆国国債」または「オーストラリア連邦国債」で運用するものだ。
保険期間は、5年・10年・15年から選ぶことが出来る。
営業マンから貰ったドリームロードの資料には、日本国債で運用すると、年利が0.04%に対して、アメリカ合衆国国債が2.4%で、オーストラリア連邦国債で2.7%で運用できると書いてあった。
定期預金の金利が100分の何%の国に住む日本人からすると魅力的な金利に感じる。ただ、外貨で運用するときは、為替で変動することを考慮しないといけない。
通貨の価値は一定だと考えがちであるが、実際には変動する。日本円がドルに対して変動しているのと同じである。


外貨を買って運用するのは、ゴールドを買って運用すると考えた方が分かりやすいかもしれない。
ゴールドを買うと、売るタイミングによって価格が変動する。外貨も同じことが起こる。
ドリームロードでゴールドを買って運用する過程したら、毎年ゴールドの量が2.4%から2.7%増やして貰える。この方法だと、所有しているゴールドの量は確実に増える。
しかし、ゴールドが毎年4%の値下がりしていいたら、何年後かに換金したら損をしていたことになる。


お金の話に戻す。お金もゴールドと同じ様に価値が変動する。
ドリームロードに加入する前に考えないといけないのは、アメリカ合衆国やオーストラリアの通貨(この2国の通貨を本ブログの記事ではドルと書く)がどの程度変動するか考えてから加入したほうがいい。
どの様に変動するか知るためには、過去何年かにわたってアメリカ合衆国やオーストラリアでは、どの程度のインフレが起こっているか知ればいい。
インフレが起こっているということは、物価が上がっている。物価を基準に見ると通貨の価値が下がっていることになる。
例えば、5年後に日本でインフレにより物価が10%上がったとする。今は1万円で買えていたものが、5年後に1万1千円で買うことになる。これは1万円の価値が下がったので、1千円を追加で支払うことになる。


アメリカ合衆国国債が2.4%で、オーストラリア連邦国債で2.7%の年利で運用できたとしても、インフレ率が年利を超えたら損をすることになる。
インフレが起こっているということは、通貨の価値が下がっていることを覚えていて欲しい。
日本国債金利が低いということは、インフレが起こっていないことになる。だから、日本円の価値が変わっていないことになる。
一方で、アメリカ合衆国やオーストラリアではインフレが起こっていているので、ドルの価値は下がり続けている。
ドリームロードに加入することは、価値が変わらない円で、価値が下がるドルを買うことになる。
ドリームロードは金利が高いように見えるが、通貨の価値の変動によっては、殆ど金利が付かないことが起こる可能性はある。


今までの日本では、インフレが起こっていないが、今後も起こらないとは限らない。日本政府はインフレ率2%を達成する為に、金融緩和を行っている。
インフレ率2%を達成することが出来れば、日本国債でも金利が「アメリカ合衆国国債」または「オーストラリア連邦国債」並みになる可能性もある。
そうなると、日本国債を買うだけでドリームロードとほぼ同じ金利で運用できる。
ドリームロードの保険期間は、5年・10年・15年となっているので、最低でも5年は運用することになる。
それに対して、国債は1年で解約することが出来るし、元本割れが無い。
ドリームロードという商品は、加入する価値のない商品だと思う。


生命保険会社が扱う商品は、加入者が払い込んだ金額から、会社の経費や利益を差し引いてから、加入者に返金する仕組みになっている。
ドリームロードも同じで、実際に運用して得た利益から、会社の経費や利益を差し引いてから、加入者に返金する仕組みになっていると思う。
生命保険会社が扱う商品は、加入者に不利な仕組みになっている。だから、生命保険会社に任せるのでなく、運用するなら自分でしたほうがいいと思う。