社畜をしていると苦労する機会が多いと思う。
その苦労は誰にさせられているのかと言うと社畜の上司や同僚である。
おかしくないか。同じ雇われ同士で苦労させてどうするんだ。本来なら、結託して良い労働環境を勝ち取る。
良い労働環境が無理ならせめて、高い給与を勝ち取るべきである。
残念なことに、社畜を見ていると仕事はきつくて給与が安いことに対しては全く不満を言わない。
納期を間に合わせる為なら長時間残業は当たり前、酷いところだと仕事が無くても長時間残業をしている。
給与が安いので長時間労働をしてやっと、現代人として生活が出来る。
経営者に冷遇されても何にも反論しない。それどころか「経営者様。今の待遇に満足してます。もっと私を絞って下さい」と言わんばかりの態度を取る始末だ。
それなら、経営者が悪いのだろうか。
経営者は会社の利益を求めている。経営する上で、高いコストである人件費をカットは仕方ないだろう。
可能か限り少ない人数で、業務を回す為には、長時間労働を強いるだろう。給与も安い方がいい。
従業員が給与や残業に対して不満を言わなければ放置するだろう。
従業員からすると「何にも言わないでも、気持ちをさっしてよ」と思っているかもしれないが、女子か。
女子の気持ちなら察して、あわよくば。となるが、経営者からすると従業員の不満を察しても損失しか出ない。
明らかに不満をもっていると思っても、気が付かないフリをするだろう。言うまで不満に気が付かないだろう。
法律の範囲内であれば、可能か限り安く労働者を使おうとする。
法律のギリギリを責めた結果、違法な働かせ方をする経営者も居るだろう。
そうした場合は労働監督所に報告する。未だに違法な職場が無くならないのは、労働監督所が悪いのだろうか。
彼らは、単なる公務員である。
必死に働いて、違法企業を徹底的に指導したとしても、自身の利益にならない。むしろ、ブラック企業と戦うほど自身の労働環境がブラック化する。
やればやるほど、敵も増えそうだ。
公務員にとって、違法企業が有っても無くてもどうでもいい。自分が就職する機会が無い企業である。必死に戦う必要も無い。
最低限の手続きをして終わりである。
納得いかないなら、自分で好きにしてくださいと言われて終わりだろう。
労働監督所が悪いともいえない。彼らも最低限の仕事をする以上のことはしたくない。
労働監督所も損な役割である。頑張れば、企業には嫌われるし、納得のいく形で納めないと訴えた労働者にも嫌われる。どっちにしろ敵を作る。
なので、労働監督所に最低限の働きをすることが利益になる。
経営者や労働監督所は自身の利益を守ろうとしている。
悪いとは言い切れない。
分からないのは社畜だけである。自身が損する方向に努力している。
社畜なんかしているから、永遠に待遇が改善されない。社畜同士で理不尽な要求をしているから、更に待遇が悪化する。
激務を強要する社畜上司も、損している。上司の言うことを鵜呑みにして反論しない部下社畜も損している。
社畜も自身の利益を守るために働けば、悪い存在でなくなる。
上司は、無駄に仕事を部下に振らない。納期も守れる範囲内で組んで残業は無しにする。
部下も上司から、理不尽な扱いを受けたら、自身の利益を守るために反論するべきだ。納得がいかない場合は退職する。
退職者が大量にでたら、業務が回らなくなる。そこまで行けば、社畜上司も経営者も対策を打つだろう。
上司部下関係なく給与が安いなら安いなりの働き方をする。給与が上がらない仕事はしない。不満は経営者の直接伝える。
これが、職場の労働環境を改善する手っ取り早い方法である。
社畜の敵は社畜である。敵意外を攻撃しても、職場環境の改善に繋がらない可能性がある。
改善したいなら、敵を倒すもしくは逃げることが有効な手段である。
